メカニカルキーボードって?
キーボードには現在大まかに2種類のスイッチ構造の種類があります。
これらのスイッチ構造の違いについては別の記事で詳しく説明しています。
概要
メカニカルキーボードはゲームを中心とした市場に普及しており、いわゆる「ゲーミングキーボード」と呼称されるようなキーボードはメカニカルタイプのスイッチが多いです。価格帯は5000円~20000円とキーボードに興味が無い人には少々高価に感じると思います。
もちろん、文章を書くライターなどの仕事をしている人や、プログラマーなど、キーボードを多用するような職業の方もメカニカルキーボードを愛用している方はいます。後述するCherry MX黒軸などは文章入力に向いているキースイッチです。
ただ、職業柄文章を大量に入力しなければならないといった場合は個人的には「静電容量無接点方式」の方をオススメします。私が愛用しているキーボードもこの方式だったりします。
CHERRY
旧CHERRY社はWalter Cherryによって1953年にアメリカのイリノイ州で創業されましたが、1979年に事業を受け継いだ息子のWalter Peterがドイツのオーベルプファルツ州に移転させました。1973年からキーボードを製造しており、世界で最も古いキーボードメーカーだとCHERRY社は主張しています。ちなみに2008年にZF Friedrichshafen AGによって買収されています。
CHERRY互換軸は2014年にCHERRYの特許満了して以来、市場に浸透しました。個人市場に出回っている既製品のメカニカルキーボードではCHERRY軸またはCHERRY互換軸が殆どを占めています。(追記:ここ最近はLogicoolやRazer等の独自軸が随分増えました。少し訂正)
キーストロークは4mm、接点2mmは全軸共通となっており、押下圧や打鍵感は軸の色で区別されています。特に、赤軸、青軸、茶軸、黒軸がポピュラーとなっております。
一覧表
CHERRYスイッチを一覧表示しています。並べ替え可能。ちなみにメカニカルは全部音が鳴るので静音性の項目は★5じゃないと実感できません。Typeというのは「N」であればキーボード全部、「L」であれば一部に使うものという意味。
CHERRYスイッチ個別紹介
CHERRY MX RED (赤軸)
カチカチとしたクリック感が無く、キーを押し下げるほどスイッチが重くなるリニアストロークタイプの軸です。黒軸をベースとした軸ですが、非常に軽いため長時間の文字入力も疲れません。軽くて押す力を必要としないため、RPG、FPSなど広いジャンルのゲームに使われています。
静音性
クリック感 無し (リニアストロークタイプ)
押下圧 約45g (非常に軽い)
文章を入力することが多いので個人的にはあまり好きではありません。ただ、CHERRY軸の中でも特に人気のある軸なので「迷ったら赤軸!」でいいんじゃないでしょうか。
CHERRY MX BLACK (黒軸)
赤軸同様、カチカチとしたクリック感が無く、キーを押し下げるほどスイッチが重くなるリニアストロークタイプの軸です。赤軸と異なる点は、主流なCHERRY軸の中では重いキーで、入力ミスが少ないため、ゲームユーザーに留まらずライターやプログラマーの方も多く利用しています。
静音性
クリック感 無し (リニアストロークタイプ)
押下圧 約60g (重い)
私が一番初めに購入したのが黒軸です。スコスコと高速で入力できることと、打ち間違いが少ないことが気に入りました。ただ、軽い軸からの移行は抵抗感を感じるかもしれません。
CHERRY MX BROWN (茶軸)
少し押し下げた後にわずかにカチッとしたクリック感があるタクタイルタイプのスイッチです。青軸より静音性が高く、赤軸のような軽さを持つという、チートみたいなスイッチです。オーソドックスなので幅広い層に人気です。
静音性
クリック感 有り (タクタイルタイプ)
押下圧 約55g (普通)
茶軸は適度なクリックがあるので「青軸が好みだけど音が気になって使えない」という方に向いているかも。この軸も1,2を争う人気スイッチです。
CHERRY MX BLUE (青軸)
MarsHopper
【キースイッチ】Cherry MX 青いメカニカルキースイッチ(青軸)10ケセット(10個) | タクタイル(click tactile)スイッチ
Cherry-WhiteBlue
メカニカルキーボード特有のカチカチとしたクリック感と打鍵音があるクリッキータイプのスイッチです。押下するとはっきりと「カチッ」と音がすることが特徴で、爽快感のあるタイピングが可能です。赤軸同様、押下圧は軽めですが、赤軸より5g重いです。
静音性
クリック感 有り (クリッキータイプ)
押下圧 約50g (軽い)
入力が楽しい軸ですがゲーム仲間からは不興を買やすいです。オフィスなどで利用する場合も敬遠されがちですが、本当にオススメのうち心地…。一人でキー入力をする環境の人は良いと思います。
CHERRY MX SILENT RED (ピンク軸/静音赤軸)

赤軸同様、カチカチとしたクリック感が無く、キーを押し下げるほどスイッチが重くなるリニアストロークタイプの軸です。静音性に特化した軸で、打鍵音を約30%軽減させます。押下圧は赤軸と同じなので、単純に赤軸の打鍵音が減った軸だと思えば問題ないです。
静音性
クリック感 無し (リニアストロークタイプ)
押下圧 約45g (非常に軽い)
静かに入力したい人には向いているスイッチです。私は赤軸を好まないのであまり利用しませんが、静かだし軽いしで使っている人は多いんじゃないでしょうか。
CHERRY MX SILENT BLACK (静音黒軸)

赤軸同様、カチカチとしたクリック感が無く、キーを押し下げるほどスイッチが重くなるリニアストロークタイプの軸です。静音性に特化した軸で、打鍵音を軽減させます。押下圧は黒軸と同じなので、単純に黒軸の打鍵音が減った軸だと思えば問題ないです。
静音性
クリック感 無し (リニアストロークタイプ)
押下圧 60g (重い)
黒軸の静音版、なんて素晴らしい商品でしょうか。あまり見かけることは少ないかもしれませんが、レア軸に比べまだ流通している方と言えます。
CHERRY MX SPEED SILVER (銀軸)

赤軸同様、カチカチとしたクリック感が無く、キーを押し下げるほどスイッチが重くなるリニアストロークタイプの軸です。1.2mmという短さでスイッチオンするため高速タイピングを行う場合や反応速度を重視するゲームユーザーに人気があります。
静音性
クリック感 無し (リニアストロークタイプ)
押下圧 約45g (非常に軽い)
こちらも静音黒軸同様あまり見かけませんがレア軸に比べたら流通しています。銀軸は一部の熱狂的ファンに非常に人気があるスイッチです。価格は少し割高です。
CHERRYスイッチ個別紹介(レア軸)
CHERRY MX SPECIALと呼ばれる軸を当サイトではレア軸と称して紹介しています。
CHERRY MX GREEN (緑軸)
元々POSレジ用のスイッチとして開発されており、ほとんど個人向け市場には出回っていません。押下圧は黒軸の60gに比べて20gも重い80g。しかし青軸と同じスイッチ感があるクリッキータイプで、押下圧が重めにも関わらず軽快に打つことが出来ます。
静音性
クリック感 有り (クリッキータイプ)
押下圧 約80g (非常に重い)
こういうレア軸は欲しくても集めにくいです。たまにある数量限定の発売を待つか、自作キーボードなどするしかないですね。
CHERRY MX GRAY (TACTILE灰軸)

もはやその存在すら知っている人は少ない灰軸。緑軸同様、POSレジや産業用キーボード、あるいは茶軸キーボードのスペースバーでのみ使われています。押下圧は緑軸同様、黒軸の60gに比べて20gも重い80g。緑軸が青軸のクリッキータイプなのに対し、こちらは茶軸のタクタイルタイプとなっております。
静音性
クリック感 有り (タクタイルタイプ)
押下圧 約80g (非常に重い)
個人的には一番見かけないスイッチですね。茶軸(タクタイル)系統で一番重い押下圧。80gって普通に使ってても疲れちゃいそう。既製品で見かけたらレアなので写真を撮ってTwitterで自慢できます。といっても多分キーボードの一部にしか使われていませんけどね。
CHERRY MX CLEAR (クリア軸)

白軸に似ていますが実際は半透明の白色です。押下圧は茶軸の45gに比べ65gと20gほど重くなっています。打ち心地は茶軸・灰軸と同じで、灰軸同様、茶軸キーボードのスペースバーでのみ使われています。「茶軸より重い」「黒軸に茶軸のようなクリック感がある」と言えば分かりやすいでしょうか。
静音性
クリック感 有り (タクタイルタイプ)
押下圧 約65g (少し重い)
灰軸よりは見かけるような気がします。私は灰軸かクリア軸がレア軸では好きです。茶軸(タクタイル)系統では茶軸<クリア軸<灰軸の重さですね。
CHERRY MX WHITE (白軸)
CHERRYのホームページにもその存在を削除されてしまった哀れなスイッチ。本ブログで紹介している他のレア軸が大きめのキー(スペースバーなど)で使われることに比べ、白軸は通常のキーでも使われます。緑軸と同じようなうち心地ですが、多少軽く入力できます。
静音性
クリック感 有り (クリッキータイプ)
押下圧 約70g (少し重い)
青軸(クリッキー)系統のキーボードはゲームでVCなどしている場合は肩身の狭い思いをしなければなりません。この手の軸は重すぎるので一般的なタイピングにも向かないですし、キーボードを数種持っている持っている人がコレクションするようなものだと思いますね。
自分は重ければ重いほど好きなので、黒軸なバネを150gのものと交換して使ってます!めっちゃドコドコ感があって良いですよ!
おおっ、斬新な発想ですね。私も重い軸が好きなので、いつか試してみたいです。
ロープロスイッチの情報を探して辿り着きましたが、載ってなかった…残念。
ああ、至らず申し訳ないです。ロープロ用スイッチ、追加予定に加えさせて頂きます。
すぐにという訳にはいかないですが、気長にお待ちいただければと思います。