Rakuten Mini
さて、楽天モバイルは4/8からau、docomo、softbankに続く第4のキャリアとなるべく「UN-LIMIT」という新サービスを開始した。それに伴い、超小型端末であるRakuten miniの通常販売も開始となったため、本記事で使い勝手等についてレビューしていこうと思う。
カラー展開は現在のところ白(クールホワイト)、黒(ナイトブラック)の2色で、4月以降は赤(クリムゾンレッド)も発売予定となっている。
付属品一覧
- Rakuten mini 本体
- 充電ケーブル (USB TypeC – USB TypeA)
- 充電コネクタ
- オーディオ変換ケーブル (USB TypeC – 3.5mmメス)
- ユーザーガイド
イヤホンジャックが無いためUSB TypeCコネクタに変換ケーブルでイヤホンジャックを作ることが出来ます。イヤホンを繋ぎたい場合は変換ケーブルを挟むか、Bluetoothで繋ぐことになります。
eSIM (Embedded SIM)
現在普及しているのは物理SIM
2020年4月現在に普及している一般的なスマートフォン端末は物理SIM(microSIM、nanoSIM)と呼ばれる小さなSIMカードを本体に挿入して利用する。SIMカードが無ければインターネット通信や電話番号の利用が出来ない。
Rakuten miniはeSIM専用端末
Rakuten miniはeSIM(Embedded SIM)という新しい規格のSIMを採用している。これは本体にSIMが組み込まれており、電子情報を書き換えるだけでそのSIMカードを利用することが出来るというもの。オンライン(リンクや二次元バーコードなど)でSIMとして利用開始することが出来る。
SIMカードの入れ替えが不要になるため、送付・返却等の手間が無くなり、紛失リスクもない。楽天モバイルではRakuten miniと同時に届いたスタートガイドの裏面に二次元バーコードがあり、Google Lensで読み込んで契約情報を認識させている。
更に言えば楽天モバイルのみVoLTEに対応しており、au、docomo、softbankがeSIMを出したとしてもRakuten miniで使うことは出来ません。完全に楽天専用端末ということですね。
操作感
独特なホーム画面で操作性が悪い
OS自体はAndroidだが、画面が小さいからかホーム画面がカスタマイズされている。一般的なAndroidに慣れている人であれば、このホーム画面は中々使い辛いのではないだろうか。
私の使用方法はおサイフケータイとテザリング程度のため、このような独特なUIでもまあ耐えられるが、そこそこ使い込む予定であれば辛いだろう。ただ、テザリングがワンタッチで出来る点はとても良い。
小さく軽い本体
画面は小さく、とても見づらい。一応画面を見て、文字を認識することは出来るが、普段使いするにはとても向いていない。軽いため手に負担が掛からないが、画面が小さすぎて文字入力においてミスが多発する。
ホーム画面にテザリングボタンがあるといい、やはりこの端末はテザリング用のサブ機としての利用が想定されているのだろう。繰り返すようだが、普段使いには向いていない。
大きさとしてはポケットティッシュよりも小さく、重さは79g。比較としてHuawei P20 Liteを置いたが、P20 Liteは約145gであるため半分程度の重量だ。
スペック
CPU | Qualcomm® Snapdragon™ 439 / オクタコア 2GHz + 1.45GHz |
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OS | Android™ 9 Pie |
内蔵メモリ | 3GB (RAM) / 32GB (ROM) |
バッテリー容量 | 約1,250mAh |
カメラ | 約1,600万画素(外側) / 約500万画素(内側) |
その他 | おサイフケータイ・NFC対応 / 防滴IPX2 / 防塵IP5X / 顔認証 |
小さく、軽くを目指した故かスペックは低めに設定されている。このスペックでメイン機として使うのは厳しいだろう。
おサイフケータイ・NFC対応はとても良い
Androidはとにかくおサイフケータイの対応端末がとても少ない。最近で言うとGoogle PixelシリーズはNFCに対応していたが、あとはあまり有名でないものばかり。
私はずっとおサイフケータイ対応のAndroid端末が欲しいと思っていたのでこれはとても嬉しい機能だ。(むしろNFC対応してなかったら買ってないかも)
バッテリーが少ない!
まあ、恐らく多くの人が2万円のスマートフォンにそこまでの性能は求めていないが、一つ言うならバッテリーはせめて2000mAhほどは欲しかったかなと思っている。1250mAhはかなり少なく、少し遠出をするだけでモバイルバッテリーが必要になるだろう。
公式発表の連続待受時間は約160時間、連続通話時間は約5.4時間となっている。ちなみに私のメイン端末であるHuawei P20 Liteが3000mAhだ。
2020/06/02追記:結局このバッテリーの少なさが仇となり利用を辞めました。楽天モバイルが既存ユーザーを蔑ろにしている時点でかなり萎え萎えだったのですが、バッテリーのことが常に念頭にあり中々使用出来ません。新規は本当にいいと思います。今1円ですし。
おまけ性能なカメラ
カメラに関してはもはやeSIM初期設定のために二次元バーコードを読み込んで以降使用していない。一応このRakuten miniは申し訳程度の性能のカメラが付いている。使えないほど酷い性能というわけではないが、今時のスマートフォンはカメラも高機能なため使うには今一つという印象だ。
さいごに
楽天モバイル既存ユーザーは別の会社に変更するのが良い
Rakuten miniを私は20000円で購入しているが、正直楽天信者で無ければ買ったかどうかは怪しい。少なくとも私のような既存楽天モバイルユーザーがフルプライスで購入して移行するメリットはあまりない。
これは楽天モバイルでない人(auやsoftbankなど)がキャンペーンを使い、1年無料で使うのであればかなりお得だと感じるが、この端末におサイフケータイと楽天回線を使える以外の魅力が全くないため、20000円(+回線料金)も支払う価値は無い。
結局Rakuten miniはメイン機として使うことは出来ないため、Rakuten mini+別のメイン機が必要になる。つまるところ20000円のRakuten miniに30000円のAndroid端末にするのであれば、50000円のGoogle Pixel 3aを購入し別の格安SIMを契約した方が満足度が高いというわけだ。
新規ユーザーなら一年無料は絶対お得!
現在楽天モバイルでない、新規のユーザーであれば一年無料は絶対にお得なキャンペーンだ。「3000円×12か月=36000円」が無料になるため、20000円のRakuten miniを購入したとしても16000円分はお得ということだ。正直新規ユーザーはメリットしかない。
今まで貢いできた既存ユーザーに対しての扱いが酷く、いわゆる「釣った魚にエサをやらない」という状態になっている。正直この対応は不愉快だし、これではずっと楽天モバイルを契約しているのではなく、乗り換えばかりするユーザーがずっとお得だ。